今は昔、とあるお寺に「しゅうねん」という小坊主がいました。
この小僧はある時、和尚さまがofficial髭男dismのライブに行っている間、壺に隠されていた甘い 水あめ をなめてしまいました。和尚はこの水あめを「言いたいことも言えないこんな世の中」、即ちPOISON(毒)だから子供は口にしてはいかん、と言って子僧たちから遠ざけていたのでした。
「毒だなんて、嘘を言っちゃって。甘味を独り占めしたかったんだろうに。しめしめ。」と言うのは壺をしゃぶりつくす しゅうねん。
「でもよ、しゅうねん、和尚さまにばれたら怒られるぜ。」仲間の小僧たちは心配そうにしています。
「なあに、むしろ独り占めにして嘘をつく奴が悪いんじゃないか。それにもしバレたら、"和尚さまの金でウマ娘ガチャ天井してしまいました。毒を飲んで詫びようとしましたが何故か死ねないのです"とでも言えばいいのさ。それよりお前らもこれ飲めよ。うまいぜ。」
「いいよ、おれドクターストップかけられてるし」
「おれも次のスーパーライト級の試合に備えて糖質制限してるから遠慮するよ。」
断る仲間たちをよそに、しゅうねん は構わず下を動かし続けます。
「けっ、とんだ真面目ちゃんたちだぜ。後で悔やんでも知らないぜ。…あれっ、おれの腕が3本に見えるや。どうしてだろう?毒による幻覚かな?」
「い…いや、幻覚じゃない…ッ!おれたちにも しゅうねん の腕が一本増えてるように見えるぜ!」
なんと しゅうねん の元あった右腕から枝分かれして、もう一本の右腕が生えていたのでした。小僧たちは大騒ぎ。更に しゅうねん は左腕にも内なる何かが目覚めるような感触を覚え、ぞっとしました。そこへ和尚さまが帰ってきました。
「和尚さま! 大変です!しゅうねん が!!」
「なんだと!? 山ピーが近くに来てる?!」
「違います!しゅうねん が、和尚さまが毒とおっしゃった甘味の液体をなめて…!」
「ばかもん!あれを飲んでしまったのか!?」
「じゃあ、あれは本当に毒なのですか?!」
「いや、毒じゃない…。とりあえず玄関で話していても仕方あるまい。しゅうねん のところまで案内してくれ」
和尚さまが しゅうねん の部屋にやってきました。 しゅうねん は苦しそうに寝込んでいます。しゅうねん は弱弱しく和尚に呟きました。
「和尚さま、申し訳ございません…。和尚さまの金でウマ娘ガチャ天井してしまいました。毒を飲んで詫びようとしましたが何故か死ねないのです。」
「いやそれわしを手玉にとるときの台詞じゃろ。事情は聞いとるぞ」
「いや一応和尚様の金でガチャ引きまくったのは事実なんすよ」
「このクソガキ!!!!!」和尚さまはブチギレボンバーになってしまいました。
しかし、しゅうねん の腕が突如増え、今にもう一本増えそうな状態であるのも事実、ブチギレボンバーはゆっくりと事実を語り始めました。
「これはな、水あめではない。かといって毒でもないんじゃ。これは人間の細胞のはたきを活性化させ、腕や足など各部位を一つずつ増加。最終的にもう1セットの身体が出来たところで分裂し、もう一人の自分ができあがる薬なんじゃ」
「こわっ」
「なぜそのようなものがこの もんちっ寺に…?」
「それはわしがもう一人のわしを作って、仕事を押し付けて楽をしようと思ったからなんじゃ」
「この爺さんも割とあぶねえ奴だな」
「全国のお坊さんに怒られてしまえ」
「しかし、分裂したもう一人のわしは反乱。まあ、わしと同じ思想の持ち主という事じゃからな。もう一人のわしは逃亡、今頃紀伊国屋で今年の赤本でも見ておるんじゃろ。」
「では、しゅうねん もやがて右腕、左腕、足、頭、胴体が増えた後に、もう一人の自分を生み出してしまうのですか?」
「いや、こいつは壺の底までなめきりよった。わしの九倍はなめたじゃろう。つまり合計、十の しゅうねん になるということじゃ。」
「おそ松くんも五等分の花嫁もびっくりですね。」
こうして自分が飲んだものが毒じゃないと知った しゅうねん は、すぐさまケロッと元気になりました。そうして驚異のペースで自己増殖をはじめていきました。増え終えた後、どこから情報が漏れたのか、――おそらく和尚がもう一人の自分にLINEでしゃべったのでしょう――バ●キシャやめざま●テレビが取材に訪れ、一躍話題の人物となりました。人は彼をこう呼ぶようになりました。
「あしあとモンチッ寺の十しゅうねん」と――。
おかしいな。あしあとモンチッチーズ十周年めでたいね!って記事の前振りを書いてたつもりなのに、おかしなことに2000字近く書いてしまったぞ…。しかもすごくしょうもないぞ…。地獄かここは…?
ということでおめでたく10周年です。別に何か用意しているわけではないけど一応ここまでやってきたのだから何かやっとかないと気持ち悪いなと思ってこうして徒然なるままになんか書いております。句点を使え、句点を。
まあこの10年何か継続してやってきたわけでもないし、昔の記事なんか恥ずかしくて読めないので、あんまり継続年数とか気にせず最近の記事ばかり読んで楽しんでいきたいというのが本当のところ。今、私の心には10周年を祝いたいというミーでハーな心と、擦れて10周年を否定したいと思う心が同時に存在している…!
はっ…もう一人の自分…!前振りが繋がっちゃったよ。
もう一人の自分で思い出したのが、遊戯王で王国編以降、闇遊戯が普通に表遊戯のいい友達として描かれてるの滅茶苦茶好きです。相棒、今日は杏子とデートか!って滅茶苦茶喜んでくれてる。お前そんな顔で笑うのか…とこちらまで嬉しくなってしまう。遊戯王の話して当サイト10周年の夜は更けていくのであった…。
モンチチはもうちょっとだけ続くんじゃ